ものづくりマイスターさんを講師にお迎えしました!!
2016年08月25日
襖・障子貼り替え講習に業界のマイスターさんをお迎えしました
松江木工所は昭和7年の創業以来、地元の皆様の住宅に家具、建具を製作しお届けしてきております。
この近年、日本の住宅文化が大きく様変わりし、家の中に、襖、障子などが無くなってしまうという、日本人とし
て???みたいな状況も出てきました。
それに伴って、松江木工所も、襖や障子のご注文を頂くことがめっきり少なくなってしまいました。
このままでは、若い職人に襖、障子の製作技術を伝えていくことが難しくなるのではとの危機感すら抱いてい
ます。それは、表具屋さんとて同じ、と、近い業種で今後も存続していくためにお互い手に手を取って協力し合
おうとのお言葉を頂き、この度、表具師のものづくりマイスターさんにうちの若手職人に、襖・障子の紙貼り技
術指導のご協力を頂くことになりました。
講師のマイスターさんは、この道半世紀以上の人間国宝並みの技術をお持ちの方で、更に語り出したら止ま
らないほどの知識経験と、情熱をお持ちでした。
襖・障子の起源、語源を初めとして、歴史的観点から日本人の生活文化に深くかかわることがらについて、詳
しい説明意を頂きました。講習に参加したのは弊社の若手社員、今までに技術指導は受けていても、理論や
歴史となると初めましてという感じで、興味深く説明に耳を傾けていました。
襖や障子の構造についても、先輩職人が作っているのを見ていたことはある、というものが殆どで、実際の業
務で知る機会のなかったことを学ぶとても良い機会になったと思います。
こうした内容を誰が受け継いでまた後継者へと伝えていくのか、無くしてはいけない日本人にとって大切な住
宅文化を次世代へ伝えていく使命を改めて思う講習となりました。
講習用に持っていらしたのは江戸時代の職人の手加工による屏風であるとの事。墨で付けられた印に歴史を
感じます。
その屏風に紙を貼る講習
聞いているだけでも、職人さんの作業の「い・ろ・は」が伝わってきます。
1.紙は揃えて切る癖をつける。紙をずらさないこと。
2.紙を一度に切ろうとしないこと。
3.体の近くで作業すること。
4.直角を常に確認すること。 ・・・・・等々
作業のひとつひとつに細かなアドバイスを頂き、充実した講習となりました。
この二日間はまだまだ本の入口、まだ下張りが終わった段階で、あと5回講習が続きます。
さて、講習終了時には、うちの若手職人たちはどのように成長していくのか楽しみです。